リフォーム提案書って?理想のリフォームのためのポイントを徹底解説!

proposal(提案書)
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この記事で解決できるお悩み
  • リフォームの提案書ってどんなものなの?
  • リフォームの提案書はいつ出てくるのが普通?
  • リフォームの提案書が出てきたけど、どう比較すればいいのかわからない!
  • リフォームの提案書って他社に見せてもいいの?
管理人

この記事は上のような悩みを解決できるように書きました。
執筆しているのは年間売上7000万円弱の元リフォーム営業マンです。

リフォームをする時は見積が出てくるのはどなたでも想像がつくと思います。
では、その見積がどのような形で実現するのか、
どうやってあなたは知ることができるのでしょうか?

もちろん営業マンとの対話や、実際の現場で説明されたり、
ショールームで実機を見たりしてイメージを共有することでしょう。

更にイメージを視覚化した資料をまとめたものが「提案書」になります。
提案書の質が高い業者は仕上がりイメージの共有が
リフォームを成功させる重要な要素
であることを知っています。

リフォームの提案書の比較のポイントも解説しますので、
頭に入れて業者との対話に役立ててください。

あなたの希望通りのリフォームを実現するために一緒に頑張りましょう!

目次

リフォームの提案書ってどんなもの?

先ほども伝えましたが、提案書はイメージを視覚化して共有するための資料集です。
提案書があるとリフォームのイメージがしやすく、
業者が帰った後も見返すことができる資料があることでご家族にも説明しやすいです。

リフォーム提案書の定義

リフォームの提案書にはこれといった書式はありません。
定義もありませんが、仮に定義付けるとしたら
「リフォーム業者がお客様のご要望を受け、業者が可能である、または考えているリフォームの
 プランを平面図やパース、その他の資料を用いて、イメージを視覚化しまとめた冊子」

という感じでしょうか。

提案書の書式は業者によって違うので一概には言えませんが、
プラン書や仕様書などといった呼び名で多くの業者が提出している資料です。

リフォーム提案書の内容

決まりは無いですが、私が在籍していた会社では、以下の内容でした。

提案書No.
ご挨拶

見積を依頼していただいた感謝と会社からのご挨拶。

提案書No.
お客様のお悩み

お客様がリフォームをしようと判断された理由を列挙して、動機を再確認。

提案書No.
現場状況と写真

写真と一緒に工事を希望されている現場の状況を説明。
お客様が悩まれている箇所をプロの視点から再度説明することで
お客様が気付いていない原因や改善方法を提案できることもあります。

提案書No.
お客様のご要望の確認

現場状況を踏まえてお客様が希望する工事内容を再確認。
業者とお客様の認識のズレを無くします。

提案書No.
プランのポイント

上記を踏まえて、どういったプランを考えているか、どうお悩みを解決するか、
プランのポイントとなる部分をまずは言葉で説明。
複数プランが基本ですのでそれぞれのプランについて説明します。
営業マンによってここからの説明の流れは変わりますが、
プラン毎の図面や設備の仕様を説明します。

提案書No.
図面

建物を天からの視点で2次元表現した平面図
(現状とリフォーム後の間取りを示したり、工事範囲を色付きで示したりできる)、
建物を横から見た立面図、3Dで室内を表現した3Dパースなど。

提案書No.
仕様書類

メーカーのプランニングボード、定価見積、メーカーの図面、
カタログの抜粋、自作したイメージや過去の施工例、施工事例集、
部屋毎に分けた壁紙や照明、建材の色や規格、品番を示した仕様一覧書など。

提案書No.
リフォームの工程表

実際の日付を落とし込んだ工事の予定表。

提案書No.
会社概要

会社の経歴、遍歴、実施しているサービスの内容、保証内容を説明。

提案書No.
営業マンの自己紹介

担当している営業マンの自己紹介。
趣味や仕事に対する姿勢、熱意、モットーなど色々紹介します。

ざっくりの説明ですが、このような内容でした。
場合によっては、耐震診断書や屋根外壁診断書なども挟んでいました。

リフォーム提案書の目的

リフォーム提案書の目的は何でしょう?
リフォームの結果がどういった仕上がりか、イメージ通りか、
リフォーム後はどんな生活が待っているのかを共有する
ということです。

また、その業者ならではの提案をすることで他社との差別化にも繋げられます。
あなたのことをこれほど考えていますよ、
実績がこれだけありますよ、こんな生活を送れるようになりますよ、
といったアピールでもあります。

後述しますが、提案書で大事なことは業者とあなたの仕上がりのイメージを共有することです。

ちなみにリフォームのプランは1種類?

工事内容にもよりますが、基本的には3プラン考えます。

・ご予算プラン ➡ 予算に合わせて優先順位の上から工事を決めたプラン。

・ご要望プラン ➡ 予算度外視でお客様ご要望の工事を全て含んだプラン。

・おすすめプラン ➡ お客様のご要望やお悩みを踏まえて工事のプロが推奨する最適プラン。

ご予算プランご要望プランおすすめプラン
金額◎(予算内)×(予算オーバー)〇(少しオーバー)
工事内容×(不足気味)◎(充実)〇(プロの提案)
総合満足度△(物足りない)△(予算が…)〇(丁度いい!)
図1.複数プランのイメージ

基本的には図1.複数プランのイメージのように「おすすめプラン」が
「一番いい」となるパターンが多いですが、場合によります。
「おすすめ」が一番お金がかからない、「おすすめ」と「ご要望」と「ご予算」が一緒の内容、
そもそも全プランが予算オーバーなどなど。

一つ間違いないことは労力を惜しまず、選択肢を多くあなたに与えてくれる業者は
比較的に気配り心配りができている業者である
ということです。

あなたがご要望している工事のプランだけ持ってくる業者って
プロとしてどうでしょうか?
せっかく、見積を依頼したのにただの見積マンでは少し残念な気もします。

複数プランでプロとしての実用的な提案を示し
且つ、あなたの意見も尊重してくれる業者を選びましょう!

リフォーム提案書が出てくるタイミングは?

基本的には見積と同時のタイミング

リフォームの提案書は当然、見積と一緒に出します。
リフォームするとこうなります ➡ 実現する費用がいくらです ➡ 工事されますか?
流れ的にはプランの説明後に見積内容の説明をした方が
見積の内訳もうまく頭に入りやすいです。
プランを理解することで見積も理解でき、工事のイメージができるということですね。

リフォーム提案書が出るタイミングの例外

場合によっては、リフォーム提案書が見積とは違うタイミングで出てきます。

・全面改装などの規模が大きく、4プラン以上の多くのパターンが考えられる場合
・お客様のご要望が全く定まらず、プランがまとまらない場合

この2つのパターンでは先行してリフォーム提案書を提出して
イメージをまとめていきます。
なぜなら、プランがまとまらないと見積が作成できないからです。

ただでさえ複数プランを考えて、見積に落とし込んで、
提案書をまとめるのは大変な作業です。
部位別で複数のプランを出すこともありますが、
できるだけご家族との意見をまとめてご要望としましょう。

以下の記事で紹介しているツールは、悩みをまとめたり、
業者を分析したりできるのであなたのリフォームを手助けしてくれます。

リフォームの提案書を比較する4つのポイント

では、実際に提案書が出てきた時に比較するポイントはどこでしょう?

4つのポイントを紹介いたします。

ポイント① ご要望の本質を捉えているか

リフォームでまずやるべきことは「お客様のお悩みを解決すること」です。
リフォームをしてもお悩みが解決されないままだったら意味が無いですよね。

例えば、「浴室シャワーの水圧が弱くなった」というお悩みがあったとします。
原因として考え得るのは、
「給湯器の故障」や「シャワーへッド本体の詰まり」、「給湯配管の破損・水漏れ」などですね。
そこでお客様が浴室の改装をご要望になったら、どうでしょうか?
「シャワーヘッドの詰まり」だったら、お悩み解決できますが、「給湯器の故障」や
「配管の破損・水漏れ」だとしたら生活のお悩みはそのままになってしまいます。

業者側が原因をロクに調べもせず、ご要望をうのみにしてリフォームすると、
生活の不便を取り除けず、何をしたかったんだろう?となってしまいますね。

要は、お客様がご要望していることはどんなお悩みで発生しているのか、
お悩みが解決できるご要望なのかを、把握してプラン選定していることが大事です。
せっかくやるなら全体を綺麗にしたいお客様が大半ですが、
時には一部の改修で済む場合があります。

Proposal-example-of-construction-to-save-money(金額をおさえる工事の提案例)
図2.金額をおさえる工事の代替案例

図2は金額をおさえてお悩みの根本を解決することができる代替案の例です。
工事の内容が変われば金額も大幅に変わります。

業者が提案してきたプラン内容があなたのお悩みの根本を解決できるプランですか?
あなた自身も気付いていないお悩みの本質、原因を突き詰めてくれる業者を選びましょう。

ポイント② お悩みを解決するにあたる根拠があるか

どんなことでもそうですが、なぜそれをするのか、
根拠のある理由が必要です。

先ほどの「浴室シャワーの水圧が弱くなった」を例に見てみましょう。

腕利き営業マン

キッチンや洗面の水圧は弱くなっていないので、給湯器の劣化
ではなさそうです。水道メーターを見ても水漏れの可能性も
低そうなので、給湯配管も原因としては考えにくい。
浴室のシャワーの詰まりが原因ではないでしょうか?
もし心配でしたら、浴室解体時に全体的な
配管のお取替えも致しますよ。

営業マン

キッチンや洗面所も水圧が弱くなっていますね。
給湯器の故障や配管の水漏れの可能性があります。
10年以上給湯器を使われているなら、給湯器の取替を
した方が良いですね。配管も水漏れが無いか、
水道メーターと床下を見させてもらいます。

このように原因を一つ一つ調査してお悩みの解決ができるように
道筋を考えてプラン選定している業者は安心できます。

無駄な工事をすることなく、この理由だからこの工事をするという
工事をする理由と根拠がはっきりとした業者を選びましょう!

ポイント③ 仕様のイメージが共有できるか

提案書の目的は工事後のイメージを共有することですので、
見積内容の工事を行って、どんな設備が設置されるのか、
どんな生活が待っているのか、提案書はこの疑問を解決できるようになっているべきです。

リフォーム業界は目に見えない商品を見積にして、工事を行うことで現物化します。
お客様一人一人で売るモノが違い、現物が無い業界ですので、
先にリフォーム後の状態を知ることはできません。
イメージしづらくて実際に完成した時にギャップが大きいため、
クレーム産業と言われるくらいにクレームの多い業界になりました。

具体的にどのようにイメージを視覚化するのでしょうか?
一般的には「平面図」や「内観パース」という資料で、
リフォーム後の間取りや内装の状況をイメージできます。

Floor-plan-and-introspection-perspective(平面図と内観パース)
図3.平面図と内観パースの例

特に間取り変更をするような工事内容の場合は、
「平面図」だけでなく「内観パース」も出してくれる業者が良心的です。
工事後の住宅の雰囲気や家具の配置やサイズ感も具体的にイメージできるので、
理想の生活に向けて必要な家具や照明を選ぶのにも役立ちます。
もし、モノが多すぎる場合は断捨離を決断するキッカケにもなるかもしれません。

Document-correspondence-table-for-each-construction(工事毎の資料対応表)
図4.工事毎の資料対応表

図4は工事毎で必要、もしくはあると便利な資料をまとめた表です。
良心的な業者であれば、工事内容で必要不要が変わる▲の資料も用意して
あなたにわかりやすいプレゼンをしてくれることでしょう。

ポイント④ 提出された見積金額と提案書の整合性はあるか

あり得ないとは思いますが、プレゼンされたプラン内容での見積になっていますか?
いくら良いプランをプレゼンされても見積に反映されていないのでは意味がありません。

水廻り改装工事で取り替える設備が多い場合、
メーカー定価と見積内容が違うパターンが多くなります。
見積が違って後からお金のトラブルに巻き込まれることも少なくありません。

水廻りすべて取り替える工事、且つ複数プランを提出の場合、種類が多くて大変です。
メーカーによってプランを分けた場合、メーカーによって割引率が違うので更に大変です。

業者に任せるのは大事ですが、プレゼンされた内容と見積金額が合っているのか
整合性は取れているのか
、あなた自身でも確認しましょう。

リフォーム提案書におけるマナー違反にご注意を!

見積書もそうですが、業者側から提出される資料には
お客様にも注意していただきたいマナーがあります。

マナー違反したからって業者から怒られるか、信頼が無くなるだけかもしれませんが、
できればお互いに気持ちよく話を進めていきたいですよね。

できれば避けてほしいマナー違反

・他社に提案書を見せて、見積依頼をする
・提案書を返却せずに別会社で契約する

他社にリフォーム提案書を見せて、見積依頼をする

プラン内容を考えた業者はあなたの気持ちや
お悩みを知り、人となりを分かった上で見積までしています。
あなたの状況を踏まえてプランを考えているので、
その過程がわからない業者に頼んでも、良いリフォームにはなりません。
一つ一つの工程に込められた想いがわからないと、
想いが反映された満足のいくリフォームにはならないでしょう。

また、単純な価格競争になりがちなことも理由になっています。
プランが同一の場合は、契約が欲しい業者が多少きつくても値引いてくるでしょう。
しかし、価格競争になっては各業者の良い部分、得意な部分がわからずに
値段が安いだけの低品質な業者にあたる可能性が高いです。

と、表向きはこういったところですが、単純に悲しいです(笑)。
一生懸命あなたを思って考えたのに結局金額で選ばれるのか…と。

資料を他の業者に見せて、プラン内容そのままで見積の依頼を
するのは避けましょう。

リフォーム提案書を返却せずに別会社で契約する

前項に似た話ですが、他社と契約する場合は
提案書を返却してあげてください。
各業者がノウハウを蓄えて創り出した財産です。

もちろん返却の義務はありません
業者が何も言わないなら大丈夫でしょうが、
他社に決定して断りの電話を入れる際に確認しておきましょう。

リフォーム提案書と法律の関係性は?

提案書自体の著作権は認められる可能性があるようです。
複製して業者に渡すと「複製侵害権」、HPに無断で掲載すると「公衆送信権侵害」などの
著作権侵害にあたるようですが、実際に権利の侵害を訴えるのは難しいとのこと。

Qリフォーム工事の提案書に著作権は認められますか?

yahoo!知恵袋:https://realestate.yahoo.co.jp/knowledge/chiebukuro/detail/1282898497/

まとめ

記事を読んでいただきありがとうございました。

リフォームにおける提案書の見極めポイントを再度おさらいしておきます。

リフォーム提案書で大事なこと

目的:業者とあなたで仕上がりのイメージを共有すること
内容のポイント:ご要望の再確認
        お悩みを解決する根拠
        プラン内容のメリット・デメリット
        仕上がりイメージの視覚化
※ できれば他社に見せるのは避けましょう!

リフォームはわからないことだらけ。
だからこそあなたの理想の生活イメージを業者と分かち合うことは非常に重要です。
リフォームのツールとして提案書は欠かせない要素なので、
ポイントを頭に入れて理想のリフォームを実現しましょう。

見積の比較ポイントはこちらの記事で解説していますので、
読んで業者選び、果てはリフォームの成功に役立ててください。

proposal(提案書)

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この記事を書いた人

元リフォーム営業マン。リフォーム営業年間売上7000万円。
リフォームのことについて、皆様に現場のアレコレを
お伝えしたいと思い、ブログを立ち上げました。
大手やポータルの情報は普遍的で抽象的な一般論が多いですので、
具体的でイメージしやすい内容を心掛け、
少しでも現場に寄り添った業者側から見た視点で伝えます。

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